弥生賞予想|2017年|複勝圏内馬の直結コースから学ぶ傾向

【弥生賞(日曜=3月5日、中山芝内2000メートル=3着までに4・16皐月賞優先出走権)dodo馬券】いよいよクラシックの春到来――今週末は皐月賞のトライアル第1弾が行われる。今年の牡馬路線はまだ確たる主役不在。このレースの結果次第で勢力図が大きく変わる可能性もありそうだ。当欄注目は2戦2勝のダイワキャグニー。まだ底を見せないレースぶりに大物の相が見え隠れする。

 セレクトセール出身の高額馬(2015年1歳=1億500万円)としてデビュー前から注目度は高かった。ただ、管理する菊沢調教師が「絶対にダメだと思った」と振り返る昨年11月のデビュー戦は、パドックで観客から苦笑いが漏れるほどの馬っ気を出していた。それが、ふたを開けてみれば好位追走から最後までしっかり脚を使っての快勝だ。

 さらに陣営を驚かせたのが2戦目のセントポーリア賞。道中2番手から直線半ばで先頭に立つと、後続に詰め寄る隙を与えず2着に2馬身差V。先行して上がり3ハロンは何と33秒4。この時の2着馬エトルディーニュは次走の同舞台のGIII共同通信杯で2着。同馬の2走の時計はわずか0秒1差だった。見た目の勝ちっぷりだけでなく、数字の裏付けも十分なのだ。

「前走後は疲れを取って、中間は意識的にレベルアップさせる調教を積んでいる。気性に関しても普段はおとなしいからね。調教でもレースでも走りだせば問題はない馬」と菊沢調教師。

 段階的に調教内容を充実させつつも、テンションは上がらずにいい調整ができているようだ。23日の1週前追い切りでは北村宏を背に南ウッドで6ハロン83・4―39・1―12・6秒。併せ馬で迫力のある動きを披露した。

 気になるデビュー当時の馬っ気も「2戦目でパシファイアーを着けたら我慢が利いて問題はなかった。今回は右回りでコーナー4つの中山がポイントになるけど、とにかく心肺機能に優れていて距離は何千メートルでもいい。菊花賞でもOKっていうスタミナがある」。若さの解消を強調しつつ、最大のストロングポイントにスタミナを挙げた。

 同師のデビュー前の評価は「新馬戦でもそれなりにはやれそうだけど、競馬を使いながら体力がついてきそうなタイプ」と控えめだったこともあり、初戦=5番人気、2戦目=6番人気の低評価。無敗ながら、重賞ウイナーがいるここではまだ妙味十分な存在なのは確かだ。伸びシロも当然、小さくないはずで一気にクラシック戦線の主役に躍り出ても不思議はない。

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