オークスの追い切りが19日、美浦トレセンで行われた。サンケイスポーツ賞フローラSの勝ち馬チェッキーノは、新コンビとなる戸崎騎手を背に軽快なフットワークを披露。スムーズな折り合いに鞍上も手応えを得た。(13)番に決まった枠順にも陣営は好感触だった。馬券は21日から発売される。
飛び抜けた時計も派手な動きも必要ない。サンスポ賞フローラS勝ちのチェッキーノが、落ち着き払った走りの中に闘志をためこんだ。
開門直後の午前6時、美浦Wコースに現れると、3頭縦列でアヴニールマルシェ(オープン)、レッドソレイユ(500万下)を追走。5馬身ほどあった差を詰めつつ、2頭を2馬身前に見ながら5ハロン69秒3、3ハロン39秒4-12秒8でフィニッシュした。
初コンビを組む戸崎騎手は、手応え十分の口ぶりだ。
「気性は敏感なところがあるのかなと思っていたけど、すごくおっとりしていた。折り合いの心配はなくなったし、リラックスして走らせてあげれば、前走のような脚を使ってくれると思う」
未勝利→アネモネSに続き、前走のフローラSは2着に3馬身差をつける快勝。大外(18)番枠でもしっかり脚をため、豪快な末脚を放った。
「前走は初めての2000メートルだったけど、想像以上に走ってくれた」
藤沢和調教師が笑顔で振り返った。厩舎に初GI(1993年マイルCS)をもたらした伯母シンコウラブリイや皐月賞3着の全兄コディーノなど、この一族を多く手がけてきただけに、特性も熟知。良質なスピードを持つ一方で、気性面の危うさを秘めるため、リラックスさせる調教を施してきた。「数を使っているとカッとなりやすい血統だけど、そういう面が出ない」(藤沢和師)ため、能力をフルに発揮できている。
枠順は〔7〕枠(13)番。「内々でゴチャつくよりはいい。1コーナーへの入りもスムーズになりそう」(津曲助手)で、じっくりと末脚を温存できそうだ。
「競馬を使っている割に体も増えている。気が乗りすぎず来られているのはいい。穏やかな性格だし、400メートル延びても何とかいけると思う」。期待を込めた藤沢和師に、12年ぶりのクラシック制覇を届ける。 (千葉智春)
木曜追いだったチェッキーノは、軽い運動で体をほぐすにとどまった。津曲助手は「追い切った後も変わらずに落ち着いている。当日のテンションが上がったりすることもないだろうし、3歳牝馬としては扱いやすい」と気性面を称賛。18頭立てになって最多の3勝を挙げる13番枠については「無難なところでいいんじゃないですか。変にごちゃつくこともないと思うし」と淡々と話していた。
「オークス・G1」(22日、東京)
19日に最終追いを終えたチェッキーノは20日、美浦北Cでキャンター調整。「きょうは体をほぐしました。ええ、変わらずいい感じですよ。落ち着きがある」と津曲助手は目を細める。
厩舎ゆかりの血統馬だが、母や兄姉は前向きな気性が距離延長のネックとなっていた。「この馬は扱いやすい。3歳牝馬ですけどね」とタイプの違いを強調しつつ、2400メートルへの対応に自信をのぞかせた。
不安点は
1) 競馬エイトのヒロシが本命(失礼)
2) オークスで騎手変更
3) 兄はコディーノ